1日だけ体験できる日常 英会話
特に日本の場合、英語教育は大脳の言語習得能力がかなり固まってしまう、三歳からやっと始まるという悲惨な状況です。
非現実的な比職になりますが、これは、まるで、生まれて以来ずっと保育器の中で育てられていた人が、十二、三歳になってから、はじめて歩く練習をするようなものです。
この歩行訓練は適切な時期をみすみす逃がしているだけに、足の筋肉が弱ってしまい、バランス感覚もしっかりしていません。
強固な意志をもって臨んでも、ちゃんと歩けるようになるには相当な悪戦苦闘の日″が続くでしょう。
皆さんは、私が必要以上に英語習得の困難さを強調しているように思われるかもしれません。
しかし、私は英語習得失敗の大きな原因の一つとして、「事業規模の見積もりの誤り」があると考えているのです。
つまり、「英語をモノにする」ということが大事業であるという現実を過小評価しているわけです。
この見積もりの誤りの結果として、二つのことが起こります。
まず、第一に英語習得のために割く労力(勉強)量の不足、第二に、過小評価していた事業の意外な困難さのために、なかなか目的を達成できないことへの焦り、いらだちです。
結局、自分が目的を達成できない理由もわからないまま挫折してしまうわけです。
この「事業規模見積もりの誤り」の比較として、私はいつも一匹のアリで説明します。
実際には十メートルの高さがある壁を一メートルと見積もりを誤ったアリの様子を思い浮かべてください。
そのアリがなんとかその壁の向こう側に行きたいと一生懸命にその壁を登ります。
ようやく、そのアリが思っている目標の高さ(つまり一メートル)にたどり着きました。
やれやれと汗をふきながら向こう側に下りようとしたら、なんと壁はまだまだ天にも届きそうなくらいにそびえ立っています。
壁を乗り越えられない現実に、狼狽、困惑、失望、落胆が一挙に押し寄せてきます。
同時に絶望感が芽生えます。
アリは、わずか一メートルの地点にたどり着いただけで、目の前が真っ暗になって、それ以上の前進をあきらめ、またすごすごと引き返してしまうのです。
ショックが大きければ、力尽きて真っ逆さまに転落してしまうかもしれません。
「おかしいなあ。壁を乗り越えられるはずなのに……」。
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